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北斗(Beidou)対応GNSSアンテナ [GNSS]

電子ホビー用小物を売っている海外通販サイト(中国系?)を見ていたら、安いGPSアンテナをたまたま見つけたので、試しに購入してみました。日本国内では珍しいBeidou対応のGNSSアンテナです。4.9ドル(約520円)。サイトでは商品のタイトルがビミョーに間違っていますがw、確かにGNSSのアンテナでした。
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日本国内で売られている安いパッチアンテナは、ほとんどが中心周波数1575MHzなので、アメリカのGPS(L1)以外の測位衛星システムは正式対応しておらず受信しにくいのですが、このアンテナは中心周波数が1568MHzで、アメリカのGPSに加えて中国のBeidou(B1)の周波数1561MHzにも対応しているようです。おそらくフィルタも広帯域になっているものと思われます。そのせいか、普通のGPSパッチアンテナよりサイズが一回り大きくなっています。
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これだけだと、送料のほうが高くついてしまうので、ついでに下記のものも購入しました。GPS用のフィルタ付きバイアスTボード2種(5V用、3.3V用)と、さらにオマケでLF帯から2GHzまで対応のローノイズアンプ(LNA)も付けました。ついでとかオマケのほうが値段が高い…w
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ではアンテナを使ってみます。100円ショップで買ってきた、なべのフタをグランドプレーン替わりにしてくっ付けて、家の軒先に配置しました。これでもう、GNSSアンテナだけで3コも4コも並んだ状態になってますw
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受信モジュールNEO-M8T(u-blox)で受信してみました。Beidouは5機ぐらい受信できています。今までのGPSアンテナではBeidouはC/Nが10~20dBと低かったのですが、20dB台まで上がってきました。約10dBの改善です。他のGPSとかGalileoについても数dBくらい改善しているようです。
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今まで持っていたGPSアンテナの中で、意外にも最も良い性能が出てしまいました。でも値段は一番安い…これはイイ買い物だったかもしれません。ひょうたんからコマが出ました。
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みちびき3号機(QZS-3)復活?(3) [GNSS]

3/9に書いた記事以来、またしばらく受信できない状態が続いていた「みちびき3号機」(QZS-3:PRN199)ですが、今日になって再び受信できるようになっていました。常時モニタしているわけではないので、いつからなのか正確にはわかりませんが、およそ3週間ぶりの受信となります。KiwiSDR_QZSS_20180331_.jpg
受信レベル(RSSI)が非常に低く、なかなか正常にデコードできない状態です。アラートフラグも点いたり消えたりしてどちらがホントなのかよくわかりません。ようやく採取できたのが上の絵です。
衛星の電波そのものは実は常時出ているのかもしれませんが、これだけ弱いと自宅の貧弱なアンテナ環境ではなかなか厳しいものがあります。1000円の安いパッチアンテナを金属板に乗せて家の軒先に配置しているだけの環境です。もうちょっと性能の良い本格的なアンテナにすれば良いのでしょうが、これだけのために散財するのも…という感じです、はい。
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Airspy HF+ が来た [受信機]

いま人気のSDR受信機「Airspy HF+」を入手しました。
「性能が良い上にコスパも良い」とのうわさで、以前からずっと気になっていたんですが、こちらのkerokeronyororoさんの記事を見て背中を押され、ついにポチッてしまいました。コスパ良いとは言っても、ローエンドのSDR受信機としてはちょっと高めのお値段です。品薄だとの話でしたが、タイミング良く在庫が残っており、ポチッてから60時間後にはもう届いてしまいました。
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本体とUSBケーブルだけ、というなんともシンプルな構成。紙のマニュアルなどは付属していません。
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本体は薄くて小さいです。ひと昔前のiPhoneをさらに小さくした感じ。しかし、持ってみるとズッシリ重い。文鎮になりそうな重さです。メタルダイキャスト製の筐体で、ライバル機のRSP2/RSP1A(プラスチック筐体)と比べると、見た目に高級感があります。この筐体にコストを掛けたようですね。入力端子はSMAコネクタが2個ありますが、HF帯用とVHF帯用で分かれています。
PCと接続して動かしてみます。ドライバのインストール等は不要ですぐに使えます。とりあえず推奨ソフトの「SDR#」で夕方の常連局(9765kHz RNZ Pacific)を聞いてみました。
AirspyHFplus_20180321_1.JPG
始めの印象として、音質はかなり良く聞きやすい感じがしました。ただし、SDR特有のキンキンと硬い乾いた音です。ここ最近はKiwiSDRの柔らかい優しい音に慣れていたので、最初はちょっと違和感がありましたが、徐々に慣れてきました。
ノイズリダクションの機能がIF側とAF側で2通りあるので、それをうまく調整していくと低ノイズになり、キンキン感も減るのでさらに聞きやすくなります。これはなかなかイイ感じです。
また、ファームウェアのバージョンがかなり古いままだったので、最新版(R1.6.4)に更新しました。するとAGCやアンプゲインに関するパラメータが自分でいじれるようになりました。
後は、弱い局を聞いてみて受信感度や多信号特性はどんな性能なのかが気になりますね。また後ほどじっくり聞きこんでみることにします。

「SDR#」以外のソフトでも動かしてみました。正式サポートしている「HDSDR」でもExtIOファイルを使用すると問題なく動きました。数日前にリリースされた最新バージョン(Ver.2.76a)です。個人的にはSDR#よりもなじみがあるのでHDSDRを常時使いたいところですが、ノイズリダクションの機能がちょっと物足りないのが難点です。
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さらに、未サポートですが「SDRuno」のExtIO版(Rel.1.06)も動きました。ただし、ExtIO版はすでに開発が停止されているので、古めのバージョンになります。まあ、今となってはライバル関係にある両者ですから仕方ないところですね。
SDRuno_20180321.JPG
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スモールループアンテナ(2) フラフープループ製作 [アンテナ]

前回2/24の記事で各種ループエレメントの比較をしましたが、その続編です。
かねてから、ループ面積的にもインダクタンス的にも最も有利である円形ループを作ってみたいと思っていました。世のアマチュア無線やBCLの諸OM方々は、マグネティックループアンテナ(MLA)と称して、アルミや銅のパイプ・フラットバーを器用に曲げて製作しておられますが、残念ながら私にはそのようなスキルも道具もありません。ホームセンターで買ってきた短いアルミパイプをつなぎ合わせて三角形ループにするのが精いっぱいでした。
なんとかお手軽に円形ループを作れないものかと、以前からネタとしてあたためていた、市販のフラフープを利用した円形ループを試しに作ってみることにしました。
市販の安いフラフープはポリエチレン製で中が中空になっているので、そこにアルミ線を通してエレメントとします。
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100円ショップでホビー工作用のこんなアルミワイヤーを見つけました。直径2mmと3mmのものです。もっと太いほうが性能的には有利ですが、まあしょうがないか。
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続いて、本題のフラフープ。100円ショップにもあるとの情報が事前にあったのですが、地元の100円ショップには置いてありませんでした。しょうがないので同じ建物内のメガド〇キホーテで購入しました。直径80センチで、16個のパーツをつなぎ合わせて作るやつです。パーツの穴が片側だけ貫通していないタイプだったので、1つ1つハンドドリルで穴を開ける作業が必要になりました。地味に時間がかかってメンドクサイ…
穴を開けた後は、アルミワイヤーを中に通しながら組み立てて輪っかにしていきます。アルミワイヤーが微妙に短くて、寸足らずになってしまったのですが、リード引き出し用のビニール線を長めにすることで帳尻を合わせました。
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途中の写真を撮るのを忘れてしまったので、いきなり完成後の絵です。こんなふうに設置しました。16Φの塩ビパイプのジョイントパーツと相性が良くてスッポリとはまる太さでした。これは使える…
設置する前に、前回と同様、ループエレメントのインピーダンスを測定しました。
Hula-Hoop_loop.JPG
緑色の線がリアクタンスです。誘導性から容量性への変化点である自己共振周波数が18MHz付近です。前回の三角形ループが16MHz付近だったので上がっています。周囲長が短くなったぶんだけ上がったのだと思われます。(円形:約2.5m 三角形:3m)
インダクタンスの部分を抜き出したグラフが下の図です。前回のグラフに追記して各種ループエレメントを比較します。
ループ並列インダクタンス_new.jpg
前回同様、5MHzを例にした具体的なインダクタンス値は以下のとおりです。
(1) 三角形ループ (ビニール線):4.52 [μH]
(2) 三角形ループ(アルミパイプ):3.59 [μH]
(3) 正方形ループ(アルミパイプ):5.24 [μH]
(4) フラフープループ(アルミ線):3.17 [μH]
前回最も低かった三角形ループ(アルミパイプ)をかわして、わずかながらフラフープ円形ループのインダクタンスが下回りました。したがって今までの中で最良、ということになります。これも周囲長が短くなったことが有利に働いたことになるかと思われます。
続いて、実際の受信信号の比較です。以下のような2つの組合せのアンテナを並べて設置し、アンテナ切替器で切替えながら了解度を比較しました。
(A) 三角形ループ(アルミパイプ) + BCL-LOOP10
(B) フラフープ円形ループ(アルミ線) + BCL-LOOP13 rev2.0

深夜の5MHz帯を聞きました。(A)(B)ともに聴感上は非常に良好で、大きな差は無くほぼ互角な感じです。ノイズフロアはわずかに(B)の円形ループのほうが低い(と言っても1~2dBの差)です。ただ、了解度については(A)の三角形ループのほうが良い気がしました。(B)から(A)に切り替えた瞬間にググッと信号が持ち上がる感触があります。とは言っても本当にわずかな差です。
ここまで来ると、ループエレメントの差以外にアンプのゲイン差とか設置場所のわずかな条件の違いなどが加味されてくるので、本当の姿はよくわからなくなってきます。評価環境の限界ですね。
3月4日 AM2:30ごろ バンド全体
Hula-Hoop_ALL.JPG
3月4日 AM2:30ごろ 4970kHz AIR Shillong局 終了間際
Hula-Hoop_4970kHz.JPG
ただ、確実に言えるのは、100円ショップ等で材料をそろえたフラフープループアンテナでも十分に実用になる、ということです。これは自分的には大きな収穫です。
今後は、フラフープループをもうひとつ作り、ループエレメントの並列化をやってみたいと思います。
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みちびき3号機(QZS-3)復活?(2) [GNSS]

昨日の続報です。今日になってみちびき3号機(QZS-3)が正常受信できるようになりました。
今の受信画面を見ると、受信レベル(RSSI)が上がって、航法データ(subframe1~5)がすべてデコードできています。ただし、アラートフラグ("A"のマーク)が付いています。衛星位置(az/el)が判明し、スカイプロットに正常表示されています。
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180309.JPG
約1か月ぶりにみちびき4機同時受信ができました。3号機の完全復活が期待できそうです。
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みちびき3号機(QZS-3)復活? [GNSS]

4月からの正式運用開始予定をコッソリと11月に延期してしまった準天頂衛星システム(QZSS)ですが、以前の記事で書いたように、みちびき3号機(QZS-3)の信号が2月9日を最後にずっと止まったままでした。この間、管轄している内閣府からは何もアナウンスはありません。いくら試験サービス中であるとは言え、なんかカンジわるい…

そんな中、数日前にQZS-3の電波が復帰しているとの情報が入り、KiwiSDRで確認したところ、確かにQZS-3(PRN199)がなんとか受信できていました。
しかし、信号の品質が悪いのか、信号の中身(航法データ)はまったく復調できず、スカイプロットマップにも衛星の位置が表示されません。信号レベルも非常に低いので、捕捉(aquisition)するだけで精一杯の状態です。まったく受信できない状態からは進歩したものの、深刻な状況はまだ続いているようです。
3月6日(火)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180306.JPG
3月7日(水)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180307.JPG
3月8日(木)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180308.JPG
今朝(3/8)になって、さらに少しだけ状況が改善したらしく、一度データが正常にデコードできた痕跡が残っていました。上の画面をキャプチャした時にはデコードできていませんが、スカイプロットに衛星の位置が出ているので、この時間以前のどこかのタイミングで正常受信できていたようです。
ただ、証拠保全できたのはこの1枚だけで、これ以降はまたまったくデコードできない状態が続いています。関係者が懸命のリカバリに苦労している状況なんだろうなと推測しますが、無事に復活することをお祈りします。

実はいま、みちびきの信号を4機ともすべて受信できる市販受信機はKiwiSDR以外には存在しないと思われます。KiwiSDRをお持ちの方、GPS受信のほうもちょっと気にしてみると、また違った楽しみが広がるかもしれません。
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