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RSP1Aメタルケース換装 & SDR受信機大集合 [受信機]

今回はSDR受信機ネタです。
SDRplay社が出している安価な受信機「RSP1A」は筐体が黒い樹脂製なのですが、これをメタルケースに換装できるキットがRTL-SDR.COMから7/17に発売されました。
NEW STORE PRODUCTS: SDRPLAY RSP1A METAL CASE UPGRADE + PORTABLE ANTENNA SET
やはりケースがプラだと見た目がチープなので、手持ちの1台を換装すべく早速注文したところ、中国から本日届きました。
20180728-1.jpg
構成物はこんな感じ。
・メタルケース本体+ネジ類
・キャリーケース
・ポータブル7mロングワイヤーアンテナ(TECSUN AN-03L)
・SMA - ミニプラグ変換ケーブル
・VHF/UHF用ロッドアンテナ(SMAコネクタ付き)
メタルケース以外のオマケが充実してます。キャリーケースにすべて収納できるので、旅行などで持ち運ぶことを想定した構成ですね。これだけ揃って30ドルというのはお買い得な気がします。
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換装作業は特に難しいことはありません。15分程度で終わります。
20180728-3.jpg
換装後の動作確認。ノイズレベルがちょっと低くなって聞きやすくなった気がする…(ちゃんと比較確認してないので、たぶん気のせい)
RSP1A_withMetalCase_20180728.JPG

せっかくなので、我が家のSDR受信機を集合させてみました。
20180728-4.jpg
写真左上から、AirspyHF+、RSP1(メタルケース)、RSP1A(メタルケース)、Funcube Dongle Pro+、RTL-SDR(R820T2)です。そして、サーバー運用中で動かせないので下で別撮影ですが、KiwiSDRです。
20180728-5.jpg
撮影後、元の位置に戻しました。狭い場所なので、なんだか「SDR受信機のヤマ」になってしまった…これだけ近いと相互に悪い影響が出てそうですね。置き場所を再考しましょう。
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最後にシャック全景(の一部)。ゴチャゴチャで見苦しいのでちょっと恥ずかしいですが…
20180728-7.jpg


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DSPラジオキットをお試し [受信機]

最近、電子工作好きな人たちの間で「Radioberry2」とか「CentSDR」といったSDRトランシーバ/受信機の自作が流行ってますね。多くの人がブログなどで製作記事を書かれているのをうらやましくながめてます。私も作ってみたくてウズウズしてるんですが、製作用の工具や部材が手元に揃っていないのと、時間の確保が圧倒的に難しいということで、ポチる手をグッと我慢してるところです。もし目の前に製作キットが現れたら、仕事とか家の事とかそっちのけになること間違いなしw
こういう危険な気分をまぎらわすために、短時間でお手軽に製作できるDSPラジオキットを入手してみました。
★やさしい版★表⽰器付DSPラジオキット
K6955-E.png
上述した2つの本格的なSDRのようにFPGAチップとか単体ADCチップなどは登場しませんが、DSPチューナーチップを使うラジオなので、これも定義的には一応「SDR」の範囲に入ります。「M6955」というDSPチップで、すでに周辺部品も実装済のモジュール基板の形になってるので、ピンヘッダを差すだけで使えます。ラジオキットにしては珍しく短波帯もカバーしていて、しかも表示用液晶付きということで実用性がありそうです。Amazonなどで2000円以下で買える「HAPPY CS-106」というDSPラジオもこのM6955を使っているらしいです。(下記)
CS-106.jpg
では製作開始。付属部品は下記のとおり。いちおう中波用バーアンテナも小さいのが付いてますね。基板の足になるスペーサとかネジとか、ボリュームのつまみ、FMアンテナは付いてません。
20180721-1.JPG
回路図なども提供されていないようですが、基板のシルクに部品の定数が書いてあります。DSPチップ自体は入力端子が中波用・短波用・FM用と別れていますが、モジュール基板のほうで短波とFMが入力共通化されてました。
基本的には、基板のシルクに書いてあるとおりに部品を差してハンダ付けしていくだけなので楽チンなんですが、1点だけ、マイコンチップのハンダ付けがちょっとだけ難易度高いかもしれません。(下記)
20180721-2.JPG
ノイズ対策だと思いますが、このマイコンチップだけ基板裏面に実装するようになってます。44ピンのQFPなのでピン間が狭いです。先の細いハンダごてと細い糸ハンダを使ったほうが良いでしょう。基板の品質はそれほど悪くなさそうなので、私の場合は特にフラックスなどは使わなくてもキレイに付きました。
そして組立完了。最後のほうはちょっと疲れてきて作業のペースが落ちましたが、トータル4時間ほどで完成しました。基本的に外部アンテナだけを使おうと思っていたので、中波用バーアンテナは実装していません。
20180721-3.JPG
電源投入したところ、無事に一発動作しました。電源の取り方は3通りほど用意されていますが、ここではお手軽にUSB電源を使いました。短波帯はバンドごとに細かく分かれていて、ボタンを押すごとにバンドが切り替わる方式になってます。上の絵は夜のラジオタイランド日本語(9390kHz)を受信してるところです。ちょっとノイズっぽいですが、正常に受信できています。っていうか、アンテナ外しても受信できてるんですけど…
20180721-4.JPG
こちらはTFM@東京タワー(80.0MHz)を受信してるところですが、これもアンテナなしで受信できてしまいますね。(下記) 表示部の液晶には受信レベル(dBμV)も表示されますが、アンテナありとなしとで30dBほどの差があります。
20180721-5.JPG
こういう結果になることは半分予想してましたが、やはり基板の配線パターンとかアースパターンそのものがアンテナになってしまってるようです。これでは、強い局は何やっても受かるけど、弱い局は全く受からない状態になってしまいます。アースの面積を増やしてベタアースにするとか、ケースに入れて接地しないと本来の性能が出せない感じですね。(あとアンテナ入力部のシールドとか) この辺りはいろいろいじれば改善できそうです。
あと、このラジオキットはマイコン搭載ということで、自分でファームウェアをいじってカスタマイズする、というもくろみも実はあったんですが、使ってるマイコンが聞いたことないメーカー(ABOV社?)のものだったので、ちょっとあてが外れました。いちおう8051コンパチらしいけど、開発環境をそろえるのが難しそうなので、こちらはちょっと断念かな…
まあ、ラジオを「自作」するのは今回がほぼ初めてだったので、小手調べという意味合いでは作って良かったと思います。というわけで、次の目標は本格的なSDRキットですね!(あれ?)
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u-center バージョンアップ [GNSS]

今回は備忘録的な記事になります。興味のある方はだいぶ限られそうな感じ…
u-blox社のGNSSモジュールの評価用ソフトである「u-center」がいつの間にかバージョンアップしていました。
今まで私が使っていたバージョンはVer.8.29でしたが、いきなり番号が飛んで先月初めに「Ver.18.05」となり、さらにいま確認してみたら最新版はすでに「Ver.18.06」になってました。どうやらバージョン番号の命名方法が変わったらしく、リリース時の「年2ケタ.月2ケタ」を表すことになったようです。したがって最新版は2018年6月リリース、という意味合いになります。
今までソフトのバージョンなどはあまり気にしてなかったのですが、リリースノートで変更点をよく確認してみると、私が興味を持っている「みちびき(QZSS)」関連でもいろいろ変更追加されていることがわかりました。

[QZSS サブメータ級測位補強サービス(SLAS)関連の変更]
・QZSS L1-SAIF信号(古い名称)変更 ⇒ L1S信号 (すでにVer.8.29で変更済)
・L1S信号の受信データ復調
・UBX-CFG-SLASコマンド/UBX-NAV-SLASメッセージ追加

この他にも多数変更があり、正直言って内容がよく理解できていないものばかりなのですが、おそらく今年末に新しく発売開始される予定の「u-blox 9」シリーズのGNSS受信モジュール/チップに向けた対応を順次行っているものだと思われます。

手持ちの受信モジュールNEO-M8Tで新バージョンを動かしてみました。下の画面はVer.18.05のソフトです。Ver.18.06でもほぼ同じ動作でした。
UBX-NAV-SAT_20180626_.jpg
画面の右側に各受信衛星の受信レベル(C/N)が出ています。この中に日の丸が2個見えますが、これがみちびき1号機です。以前のバージョンでは1個のみの表示でしたが、L1C/A信号とL1S信号で別々に表示されるように変更されたようです。現在、2~4号機は信号停止中のため受信できませんが、再開されれば2号機と4号機も受信できるようになるため、日の丸が合計6個並ぶことになるはずです。(3号機はNEO-M8Tのファームウェアが非対応のため受信不可)
画面左側はUBX-NAV-SATメッセージ(各衛星の状態)が表示されています。一番下にみちびき1号機が見えます。以前は「Q1」表示でしたが、「QS1」表示に変更されています。

UBX-RXM-SFRBX_20180626_.jpg
こちらの画面の左側には、RTK測位に使用できるrawデータの一部(UBX-RXM-SFRBX)が表示されています。ここにもみちびき(QZSS)の表示が見えます。L1C/A信号に加えて、L1S信号の復調データが表示されるようになりました。L1S信号はサブメータ級測位補強サービス(SLAS)のための信号ですが、データを処理できるハード/ソフトがかなり限定されるため、ここではデータをながめるだけしかありません。

UBX-CFG-SLAS_20180626.jpg
UBX-NAV-SLAS_20180626_.jpg
上の2つの画面の左側は、サブメータ級測位補強サービス(SLAS)関連で新たに追加された設定コマンドUBX-CFG-SLASとメッセージデータUBX-NAV-SLASです。しかし、受信モジュールNEO-M8Tでは非対応のため、設定しても何も反応せず、データも表示されていません。前述のとおり、発売開始直前となっている次世代の「u-blox 9」シリーズからの対応になるものと予想されます。
できることなら、現在の「u-blox M8」シリーズのNEO-M8T/M8Pでもファームウェア更新で対応してもらいたいところです。みちびき3号機(QZS-3)受信可能の対応もぜひぜひ!!
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スモールループアンテナ(3) フラフープループ並列化 [アンテナ]

前回の記事からの続きです。約3ヵ月ぶりになりますが、KiwiSDR用のアンテナとして使用しているフラフープループアンテナの性能改善作業です。今回は、フラフープをもうひとつ追加して「ループの並列化」を行いました。
理論的には、ループの数を増やすと、アンテナゲインが上がりノイズフロアが下がる(つまりS/N改善)効果があるようです。それを実際に体験すべく実験してみました。
参考サイト(1) Wideband Active Small Magnetic Loop Antenna
参考サイト(2) Active antenna overview

DSC_0106_.jpg
今回はこちらのフラフープ(直径80cm)を使用します。ちなみにこのフラフープは「アルインコ(ALINCO)」製です。無線機メーカーとして有名ですが、フィットネス事業なども手掛けており、多角的な事業展開をやっているようです。なんか意外な感じ。
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アンテナエレメントとして使うのは、100円ショップとホームセンターで買ってきたアルミワイヤです。今回は線径がちょっとだけ太い100円ショップのほうを採用します。このアルミワイヤをフラフープの中に通していきます。フラフープのパーツは中が貫通していないので、ドリルで穴を空けました。パーツは16個もあるので、地味に大変でめんどくさい。
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こちらはアルミワイヤを通す前の仮組立状態の絵です。ワイヤを外に引き出すためのジョイントボックスを付けました。16Φのサイズがジャストフィットします。
DSC_0016_.jpg
上の絵のように実際に配置してみました。上のほうが現在運用中のフラフープ、下のほうが今回追加したフラフープです。文字通り並列(パラレル)接続で、各ループの出力を同時にヘッドアンプ(BCL-LOOP13rev2)に入力しています。クロスカップルドループ(Cross Coupled Loop)の形です。
実際に受信してみた感触ですが、悪くはなさそうです。というか、あまり良くなった感じもしない…とりあえず改悪にはなってないので、しばらくこのまま様子を見ることにします。暑い季節になって階下の古いエアコンがガンガン動き出したので、ノイズフロアが上がってちょっと定量的な評価がしにくい状況になっています。また後日にタイミングを見計らって、詳しい性能比較をやってみたいと思います。ひとまず今日はここまで。
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