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NEO-6Mがみちびきを受信? (2) [GNSS]

前の記事の続報です。前回は、手持ちのGPSモジュールNEO-6Mのファームウェアが通常のものと異なり、受信できないはずのみちびき(QZSS)が受信できてしまうという不可解な状況をお知らせしました。今回は、この状況を再確認するために、別の業者からNEO-6M-0-001モジュール基板を2種類入手してみました。
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それぞれ別の国内業者の通販で購入しました。でも製造元はおそらく中国だと思われます。EEPROMとバックアップ電池が付いてるので、電源を切っても前の設定を覚えておいてくれます。どちらも外付けアンテナ付きで1500円以下で買えます。まあ、このアンテナは使わないから要らないんですけどね。
評価ソフトu-centerと接続して、とりあえずファームウェアのバージョンを確認してみます。
NEO-6M_VER_20180519_.jpg
どちらもバージョンは「7.03」で正規のもののようです。受信できるのはGPSとSBASだけで、当然ながらQZSSは受信できませんでした。
次に、RTK測位に必要なrawデータを出力させるための秘密のコマンド(非公式)を送り込んでみました。
NEO-6M_RAW_20180519.JPG
コマンド成功!無事にrawデータ(UBX-RXM-RAW / UBX-RXM-SFRB)が出力されるようになりました。出力データ量が多くなるので、これを実行する前に通信レートをデフォルトの9600bpsから115200bpsに上げておいたほうが良さそうです。
NEO-6M_RTKNAVI_20180519_.jpg
RTKLIBとも接続してみました。正常に単独測位ができています。ネットワーク越しに基準局と接続するか、受信モジュールをもう1台接続すればRTK測位ができそうです。

話が横道にそれましたが、つまり、追加入手したNEO-6Mモジュールには正規のファームウェアが入っており、QZSSは受信できない、という真っ当な結果に終わりました。ということは、最初の不可解な状況に対する疑念は晴れないままです。

ちょっと状況が複雑で混乱してきたので、情報を以下に整理します。前回書いていない新しい情報も含みます。
(1) 手持ちのロガー基板(ちょっとすごいロガー・スイッチサイエンス版)に搭載されているGPS受信モジュールはNEO-6M-0-001
(2) このロガー基板は通常の使用法ではNEO-6Mと直接の通信はできないが、ある工夫を行うと直接通信できるモードに移行できる。(作者様のブログページに解説あり)
(3) 直接通信モードにてNEO-6Mから出力される情報を確認したところ、GPSの他にQZSSも受信できていることが判明。ファームウェアも通常のもの(7.03)ではなく、u-blox7シリーズ相当のバージョン(1.00)になっていることを確認。
(4) モジュール表面の銘版シールも正常品と変わりなく、特に不自然さは無い。シリアル番号も表示されているが、読み方がメーカーから公開されておらず詳細不明。

というわけです。製作・販売元(スイッチサイエンス)に問い合わせてみるのが一番良さそうですが、技術的な問い合わせは受けられない・Webに書いてある情報がすべてでそれ以外の情報は持っていない、とのスタンスだそうなので、ちょっと二の足を踏んでいます。特に実害があるわけでもないですしね…(逆に機能アップなのでありがたい)
もし、これをお読みのかたで「ちょっとすごいロガー」を持っていらっしゃるかたがおられましたら、お手持ちの基板を確認してみることをおすすめします。もし可能なら、こちらまで情報をお寄せいただきますと大変ありがたいです。
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NEO-6Mがみちびきを受信? [GNSS]

GPS受信モジュールとしていま最も流通しているもののひとつに、u-blox社の「NEO-6M」があります。電子部品の通販サイトやAmazonなどで基板を非常に安く買えるので、GPS好きな人達には定番のアイテムです。しかも、秘密のコマンドを入力するとRTK測位に必要なrawデータ(非公式)を出力させることができるというお楽しみ要素も付いてきます。ただ「u-blox 6」シリーズということで、現行の最新シリーズ「u-blox M8」より2世代前のモジュールになるので、今どきのマルチGNSS対応ではなく、アメリカのGPS衛星しか受信することができません。みちびき(QZSS)も非対応のはずです。
ところが、最近手に入れた某ロガー基板に載っているNEO-6Mを動かしてみたところ、下の画面(評価ソフトu-center)のようにQZSSが3機受信できていることに気が付きました。(Q1~Q3)
NEO-6M_SVINFO_.jpg
なんじゃこりゃ? 何かの勘違い? でもラッキーw
じゃあさらに、前述のお楽しみ要素を実行するべく秘密のコマンドを入力してみたところ、何も反応無しでrawデータが出てこない。なんじゃこりゃ? (2回目)
しばらく悩みましたが、画面の下を良く見ると「u-blox 7」と表示されていました。つまり、通信プロトコルがなぜか1世代あとの「u-blox 7」シリーズと自動判別されていることになります。
ここでピーンときました。NEO-6Mのファームウェアバージョンを確認してみます。
NEO-6M_VER_.jpg
このモジュール(型名:NEO-6M-0-001)の場合、本来ならばバージョンは「7.03」となるはずですが、上の画面では「1.00」と表示されています。ということは、これは想像ですがファームウェアが「u-blox 7」相当のものに置き換えられていることが考えられます。でもNEO-6Mはファームウェアの書き換えができないROMバージョンのはずなので、どうしてこんなことになっているのか、非常にナゾです。
試しに「u-blox 7」用の秘密のコマンドを入力してみたところ、ビンゴでした。非公式なrawデータ出力を取り出すことができるようになりました。
NEO-6M_RTKNAVI_.jpg
上の画面は「RTKLIB」でのNEO-6M受信画面ですが、rawデータを使った単独測位ができています。もう1台用意すればRTK測位もできるでしょう。
それにしてもナゾです。実はモジュールの銘版シールは「NEO-6M」だけど中味は「NEO-7M」なんでしょうか。それとも、u-bloxさんがコッソリとファームウェアを更新していたんでしょうかw
ちょっと納得がいかないので、NEO-6Mモジュール基板をもうひとつ入手して追試験をやってみたいと思います。aitendoか、Amazonで安いやつをポチりましょうかね。
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みちびき3号機(QZS-3)復活?(4) [GNSS]

ちょっとうっかり見逃してしまいましたが、昨日5/7の夜にみちびき3号機(QZS-3 L1C/A PRN199)のアラートフラグが解除されていたようです。約3ヵ月ぶりに正常送信状態に復帰したことになります。これは、準天頂衛星システムQZSSの運用ステータスを示すNAQU情報(NAQU2018262)で通知されていました。このNAQU情報はTwitterでも配信されています。
KiwiSDR_GPS_20180508.JPG
KiwiSDRのほうでもPRN199のアラート”A"が取れていることが確認できました。まだ信号レベルが低いものの、一時期よりは回復しているので、みちびき3号機(PRN199)を常時受信できるようになってきました。他の3機と違って静止衛星なので常に画面上に存在することになります。
ただ、NAQU情報2018252/2018261での通知によると、現在、みちびき2・3・4号機は送信出力を落とした減力放送になっています。一応、何かのトラブルのためではなく、"system testing"が理由のようですが、終了時期が未定というのがちょっと気になります。
というわけで、正常受信できる状態にはなりましたが、完全復活はもう少し先になるようです。
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KiwiSDR Galileo対応 [GNSS]

KiwiSDRはオープンソフトのSDR受信機で、かなり頻繁にソフトが更新されていますが、ここ1ヵ月くらいはちょっと停滞していました。本日、久しぶりにバージョンアップされ、大きな機能追加がありました。GPS受信機が新たにGalileoに対応し、GPS受信画面の情報も増えました。Galileo対応は簡単ではなく、かなり大変だったようで、そのあたりの経緯は下記のフォーラムで議論されています。
KiwiSDR Discussion: GPS: Galileo reception possible on Kiwi?
GPS受信機のトラッキングチャンネル12個のうち、4個がGalileo専用として割り当てられています。(残り8個がGPS/QZSS)
画面の上側4チャンネル("E"の表示)がGalileo専用となります。また、画面右側に表示される情報の種類が増えています。

(1) 受信レベル(RSSI)バーグラフ
KiwiSDR_Galileo_RSSI_20180418_.jpg

(2) スカイプロット(Az/El)
KiwiSDR_Galileo_AzEl_20180418_.jpg

(3) 測位精度マップ (新規追加)
KiwiSDR_Galileo_Pos_20180418_.jpg
Galileoを含む場合と除外した場合の位置精度が表示されています。

(4) 復調シンボル波形(IQ直交座標)
KiwiSDR_Galileo_IQ_20180418_.jpg

(5) Googleマップ表示 (新規追加)
KiwiSDR_Galileo_Map_20180418_.jpg
マーク緑色がGPS/QZSSのみで測位した場合、赤色がALL(GPS/QZSS + Galileo)、黄色がGalileoのみの場合です。Galileoだけだとかなりオフセットしてますね。
開発者曰く、今回はとりあえずの実装ということで、性能的にはまだ不十分で改善の余地があるとのことです。更なる改善に期待しています。

ところで、ちょっと困った問題が…。今回のGalileo対応で4チャンネルが割り当てられて空きチャンネル数が減ってしまったので、みちびき(QZSS)を受信できる確率がかなり少なくなってしまいました。一般的なGPS受信機からすると、トラッキングチャンネルが12個だけというのはかなり少ないです。まあ、もともとのソフトのベースがGPS(Navstar)専用プラットフォームなので、そこにQZSSとGalileoを追加すること自体にちょっと無理があります。チャンネル数を増やしてもらいたいところですが、KiwiSDRの設計思想としてかなり低コストをねらったということなので、FPGAのリソース的に難しいのかもしれません。
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RTL-SDRでGPS/QZSS受信 [GNSS]

KiwiSDRはHF帯受信機とGPS受信機の2システム構成ですが、メインはHF帯のほうで、GPSのほうはメインを補助するためのサブ受信機の扱いです。したがって、必要最小限の機能しか無く、得られる情報はとにかく下の絵の画面情報だけです。ところが、市販受信機で唯一、みちびき3号機(QZS-3 PRN:199)が受信できるというレアな機能があるため、このブログで何度もご紹介しています。
kiwiSDR_GPS_20180406_.jpg
この画面を連日ながめているのもちょっと飽きてきたので、他に何かQZS-3を受信する方法は無いものか、と考えて、そういえばGNSS専用のSDRソフトウェアがあることを思い出しました。それが「GNSS-SDRLIB v2.0 Beta」です。早稲田大学の鈴木先生が開発されたオープンソフトウェアで、対応しているハードウェアはRTL-SDRやbladeRFなどです。以前に、海老沼先生高須先生もRTL-SDRドングルを使って受信を試されていたことを思い出し、私も初学者の腕試しということでやってみることにしました。
DSC_0091_.jpg
ハード構成はこんな感じ。受信機はSHAFT CORPORATIONで購入したRTL-SDRドングル(R820T2+RTL2832U・TCXO換装品)です。チューナーチップR820T2がディスコンということで、もう売ってないようです。あと、GPSアンテナに電源を供給する必要があるので、先日購入した3.3Vバイアスティーを受信機入力に挿入します。

次に、ソフトGNSS-SDRLIBの準備です。ここで大きな壁がありました。実は、このソフトは最後に更新されたのが3年ほど前で、みちびき(QZSS)4機体制にはまだ対応できていません。いま受信できるのはみちびき初号機(QZS-1 PRN:193)だけです。したがって、追加された3機を受信するためには、ソフトを修正する必要があります。ソースコードもろくに読めないスキルの私でしたが、関係ありそうな部分をヤマカンwで片っ端から修正し、Microsoft Visual Studio Express 2013でビルドしてみたところ、ラッキーなことに特にエラーが出ることなくビルドできてしまいました。関係しているソースコードがあまり多くなかったのが幸いしました。
GNSS-SDRLIB.JPG
上の絵が修正後のソフト画面です。オリジナル版では「QZSS」のところが「Q01」(PRN:193)しかありませんでしたが、自力でQ02(PRN:194)・Q03(PRN:199)・Q04(PRN:195)を追加しました。
ここまで、ハードとソフトが何をやっているかを簡単に書くとこんな感じ。
RTL-SDRドングル:
(1)受信した衛星電波(1575.42MHz)をベースバンド信号(2.048MHz)に変換
GNSS-SDRLIB:
(2)ベースバンド信号を相関器で捕捉(acquisition)して各個別衛星の信号に分離
(3)分離後の信号に乗っている航法データをデコード
(4)航法データをRTCMフォーマットに整形し、ネットワークへストリーム出力

この後は、RTCMフォーマットのデータを扱うことができる測位ソフトを別途準備します。高須先生の「RTKLIB」を使用します。ここまでの手順は、上述した高須先生の日記・備忘録にまとめられています。

さて、GPSとQZSSを受信した結果が以下の絵になります。
GNSS-SDRLIB_RTKLIB_20180414_.jpg
予想以上にうまく受信できているように見えます。使っている型落ちのノートPCではちょっと処理が重たかったので、上の絵ではGPSの受信対象数を絞っています。SNRは30dB前後ぐらいでやや悪いものの、航法データは正常にデコードしており、普通に単独測位(SINGLE)に成功してしまいました。画面右下の相関波形はみちびき4機のものですが、それなりにはっきりと山が見えて相関が取れているのがわかります。J01・J02・J03がそれぞれQZS-1・QZS-2・QZS-4に相当し、J07がQZS-3に当たります。すなわち、みちびき3号機の受信に成功したことになります。ただし、アラートフラグが付いているので測位計算の対象にはできません。
RTKNAVI_GNSS-SDRLIB_20180414_.jpg
上の絵は、GPSとQZSSの衛星をすべて受信対象にしたときのRTKNAVI画面です。QZSS4機すべてとGPSを合わせて15機の衛星を受信し、問題なく単独測位ができています。この中にみちびき3号機(QZS-3 J07)が混じっているというのがうれしいですね。当初の目的達成です。予想以上の結果にビックリです。
本当は、RTL-SDRではなくて、手持ちのRSP1Aなど、もっと性能の良いSDR受信機で試してみたいところではありますが、残念ながら私にはこれ以上のソフト修正ができないので、ここでいったん打ち止めとなります。
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北斗(Beidou)対応GNSSアンテナ [GNSS]

電子ホビー用小物を売っている海外通販サイト(中国系?)を見ていたら、安いGPSアンテナをたまたま見つけたので、試しに購入してみました。日本国内では珍しいBeidou対応のGNSSアンテナです。4.9ドル(約520円)。サイトでは商品のタイトルがビミョーに間違っていますがw、確かにGNSSのアンテナでした。
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日本国内で売られている安いパッチアンテナは、ほとんどが中心周波数1575MHzなので、アメリカのGPS(L1)以外の測位衛星システムは正式対応しておらず受信しにくいのですが、このアンテナは中心周波数が1568MHzで、アメリカのGPSに加えて中国のBeidou(B1)の周波数1561MHzにも対応しているようです。おそらくフィルタも広帯域になっているものと思われます。そのせいか、普通のGPSパッチアンテナよりサイズが一回り大きくなっています。
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これだけだと、送料のほうが高くついてしまうので、ついでに下記のものも購入しました。GPS用のフィルタ付きバイアスTボード2種(5V用、3.3V用)と、さらにオマケでLF帯から2GHzまで対応のローノイズアンプ(LNA)も付けました。ついでとかオマケのほうが値段が高い…w
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ではアンテナを使ってみます。100円ショップで買ってきた、なべのフタをグランドプレーン替わりにしてくっ付けて、家の軒先に配置しました。これでもう、GNSSアンテナだけで3コも4コも並んだ状態になってますw
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受信モジュールNEO-M8T(u-blox)で受信してみました。Beidouは5機ぐらい受信できています。今までのGPSアンテナではBeidouはC/Nが10~20dBと低かったのですが、20dB台まで上がってきました。約10dBの改善です。他のGPSとかGalileoについても数dBくらい改善しているようです。
u-center_Beidou_20180331_.jpg
今まで持っていたGPSアンテナの中で、意外にも最も良い性能が出てしまいました。でも値段は一番安い…これはイイ買い物だったかもしれません。ひょうたんからコマが出ました。
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みちびき3号機(QZS-3)復活?(3) [GNSS]

3/9に書いた記事以来、またしばらく受信できない状態が続いていた「みちびき3号機」(QZS-3:PRN199)ですが、今日になって再び受信できるようになっていました。常時モニタしているわけではないので、いつからなのか正確にはわかりませんが、およそ3週間ぶりの受信となります。KiwiSDR_QZSS_20180331_.jpg
受信レベル(RSSI)が非常に低く、なかなか正常にデコードできない状態です。アラートフラグも点いたり消えたりしてどちらがホントなのかよくわかりません。ようやく採取できたのが上の絵です。
衛星の電波そのものは実は常時出ているのかもしれませんが、これだけ弱いと自宅の貧弱なアンテナ環境ではなかなか厳しいものがあります。1000円の安いパッチアンテナを金属板に乗せて家の軒先に配置しているだけの環境です。もうちょっと性能の良い本格的なアンテナにすれば良いのでしょうが、これだけのために散財するのも…という感じです、はい。
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みちびき3号機(QZS-3)復活?(2) [GNSS]

昨日の続報です。今日になってみちびき3号機(QZS-3)が正常受信できるようになりました。
今の受信画面を見ると、受信レベル(RSSI)が上がって、航法データ(subframe1~5)がすべてデコードできています。ただし、アラートフラグ("A"のマーク)が付いています。衛星位置(az/el)が判明し、スカイプロットに正常表示されています。
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180309.JPG
約1か月ぶりにみちびき4機同時受信ができました。3号機の完全復活が期待できそうです。
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みちびき3号機(QZS-3)復活? [GNSS]

4月からの正式運用開始予定をコッソリと11月に延期してしまった準天頂衛星システム(QZSS)ですが、以前の記事で書いたように、みちびき3号機(QZS-3)の信号が2月9日を最後にずっと止まったままでした。この間、管轄している内閣府からは何もアナウンスはありません。いくら試験サービス中であるとは言え、なんかカンジわるい…

そんな中、数日前にQZS-3の電波が復帰しているとの情報が入り、KiwiSDRで確認したところ、確かにQZS-3(PRN199)がなんとか受信できていました。
しかし、信号の品質が悪いのか、信号の中身(航法データ)はまったく復調できず、スカイプロットマップにも衛星の位置が表示されません。信号レベルも非常に低いので、捕捉(aquisition)するだけで精一杯の状態です。まったく受信できない状態からは進歩したものの、深刻な状況はまだ続いているようです。
3月6日(火)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180306.JPG
3月7日(水)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180307.JPG
3月8日(木)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180308.JPG
今朝(3/8)になって、さらに少しだけ状況が改善したらしく、一度データが正常にデコードできた痕跡が残っていました。上の画面をキャプチャした時にはデコードできていませんが、スカイプロットに衛星の位置が出ているので、この時間以前のどこかのタイミングで正常受信できていたようです。
ただ、証拠保全できたのはこの1枚だけで、これ以降はまたまったくデコードできない状態が続いています。関係者が懸命のリカバリに苦労している状況なんだろうなと推測しますが、無事に復活することをお祈りします。

実はいま、みちびきの信号を4機ともすべて受信できる市販受信機はKiwiSDR以外には存在しないと思われます。KiwiSDRをお持ちの方、GPS受信のほうもちょっと気にしてみると、また違った楽しみが広がるかもしれません。
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KiwiSDRでみちびき初受信(2) [GNSS]

前回の記事で書いた、KiwiSDRのGPS受信機がみちびき(QZSS)に対応した話の続きです。2月9日にQZSSを初受信した時の画像でアップし忘れたものがありました。4機すべてを同時受信できた時の証拠画像を上げておきます。
KiwiSDR_QZSS_ALL.JPG
PRN193が1号機、194が2号機、195が4号機、そして199が静止衛星の3号機です。一般のシロウトが入手できるGPS受信機で、このみちびき3号機が受信できるものは今のところKiwiSDR以外には存在しないと思われます。
ただ残念なことに、この日を最後に3号機(PRN199)の衛星信号は、何らかのトラブルにより停止していて、現在も復旧していません。かなりヤバイ状況です。もしかすると、この受信画像がお宝になるかも…

KiwiSDR_QZSS_alert_flag.JPG
一方、KiwiSDRのソフトがまたバージョンアップして、GPS受信機能がさらに充実しました。まずシャドーマップ(衛星軌跡の累積表示)が追加されました。これによりGPS受信環境の空の開き具合が確認できます。それから、静止衛星であるみちびき3号機(QZS-3)の位置を常に表示するようになりました。3号機が世界初受信であることにソフト作者が気を良くして追加してくれたようです。
さらに、アラートフラグの表示もできるようになりました。アラートフラグ(errの欄の「A」表示)が立っている衛星は、測位計算に使用すると結果に悪影響が出る可能性があるので、本来ならば測位計算の対象から外す必要があります。今回、あえてアラート衛星を測位に使うスイッチが追加されています。ソフト作者の遊びごころによるもので、測位結果にどんな影響があるのかに興味があるので試しに入れてみた、とのことです。
上の画像は、昨日のみちびき3機すべてにアラートフラグが立った時のものです。この時には測位結果には特に影響は無かったようです。今はアラートフラグは解除され正常に戻っています。
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