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GNSS受信モジュールを試す(2) ATGM332D [GNSS]

GNSS受信モジュール第2弾は中華製「ATGM332D-5N-31」です。
ATGM332D-5N31_aitendo.jpg
aitendoさんで販売しています。メーカーは「中科微電子(Hangzhou ZhongKe Microelectronics)」という浙江省杭州市にある会社だそうです。初めて聞きました。受信チップは自社製の「AT6558」を使っているようなので、衛星測位についてはかなり技術力のある会社なんだと思います。モジュール自体は受信対応する衛星システムの組み合わせによって何種類かラインナップがありますが、aitendoさんで売られているのはGPS + Beidouの組み合わせのものです。まあそりゃ当然か…
このモジュールにはもうひとつ特徴があって、サイズとピン配置がu-blox社のNEO-7シリーズのモジュールと全くのコンパチだということです。データシートにも「u-bloxからそのまま置き換えられるよ~」とあからさまに書いてあります。
ATGM332D-5N31.jpg
モジュール単品の発売なので、別売りの変換基板に自分ではんだ付けする必要があります。SMAコネクタ用のランドはかろうじてありましたが、残念ながらその他の周辺部品用のランドはほとんど無いので、アンテナへの電源供給回路はチップ部品の空中配線で付けました。(かなり苦しい…) さらにバックアップ用電池とかPPS信号を光らせるLEDも付けたいところですが、これはとりあえず後回し。
ATGM332D-5N31_20180805.JPG
出力信号はNMEAがデフォルトのようなので、とりあえずNMEAモニタソフトをつないでみました。特に問題なくあっさりとGPSとBeidouが受信できました。S/Nの高さから見て、受信感度もけっこう良さそうです。
データシートにはみちびき(QZSS)にも対応してるような書き方がされていたので、ちょっと期待したのですが、衛星番号193/194/195は見当たりません。なんだ残念~と一瞬思いましたが、よく見るとGPSのところに33/34/35という見慣れない番号の衛星がいました。(GPSは32までのはず) 実はこれがQZSSの衛星だった、というオチです。スカイプロットの位置からしておそらくそうでしょう。このモジュール(というか受信チップ)はQZSSを「GPS衛星の一部」と見なしてNMEA出力する仕様になっているようです。
結果として、この「ATGM332D」は、みちびき(QZSS)が受信できるGNSSモジュールであることが確認されました。
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GNSS受信モジュールを試す(1) GYDFDMAXB [GNSS]

市販されているGPS(GNSS)受信モジュールや基板をいろいろ買っては試して楽しんでいます。そんなに高尚なものではなく、あくまで趣味のレベルですが…
手元にあるモジュール・基板がかなり増えてきたので、自分の備忘録代わりとして情報を整理しながら、ここでご紹介していきたいと思います。
まずは最近入手した「GYSFDMAXB」です。
K-09991.jpg
GPS受信機キットとして秋月電子で取り扱っています。受信機基板は太陽誘電製、受信チップは台湾Mediatek製の「MT3339」です。MediatekはAndroidスマホやタブレットのSoCチップセットメーカーとして知られてますね。
つい最近のファームウェアアップデートでみちびき(QZSS)3機受信に対応した、ということなので、今回買ってみました。
GYSFDMAXB.jpg
受信モジュール本体はパッチアンテナと一体になっていて、周辺部品も含めて基板に実装済みの状態です。これにピンヘッダとCR2032電池ホルダー(裏側)をはんだ付けするだけで完成です。出力信号はNMEAフォーマットのUART出力なので、USB-シリアル変換器(基板)を介してPCと接続してモニタします。まずは汎用的なソフトを使ってみます。
信号モニタソフト:NMEAモニタ for Windows
GYSFDMAXB_NMEA_20180805.JPG
GPSとSBAS、QZSSが受信できています。QZSSもちゃんと3機見えますね。
衛星番号193・194・195がQZSS、50がSBAS、その他がGPSになります。上の画面では受信機を屋外(ベランダ)に出した状態にしていますが、屋内でもそこそこの数の衛星をつかんでいたので、アンテナ一体型にしては受信感度は良さそうです。
GYSFDMAXB_20180805.JPG
次に、秋月の販売サイトにリンクされているMediatekの純正ソフト「MiniGPS」も使ってみました。こちらでもQZSSが3機ちゃんと見えています。こちらのソフトを使うと、NMEA以外にMediatekの独自フォーマットでも信号の扱いができるので、細かい設定をすることも可能です。


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