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みちびき3号機(QZS-3)の尻尾を掴む [GNSS]

8/2に書いた記事で、みちびき3号機(QZS-3 PRN199)のL1C/A信号は現在停止している、と述べましたが、高須先生からコメントがあり、実際には信号自体は送信再開されているとの情報をいただきました。(高須さん、ありがとうございます)
ただし、信号強度が通常よりも10dB以上低く、かつ航法データも載っていないとのことです。したがって、研究開発向けの高感度受信機でないと受信できない状態になっているのが実情のようです。
参考:高須先生の日記・備忘録(2018/08/01)
当然ながら我が家のKiwiSDRではかなり受信が難しいレベルなわけですが、今日、たまたまGPS受信画面にPRN199が捕捉されているのを発見しました。
KiwiSDR_GNSS_20180806_.jpg
ごくたまにしか捕捉しないような頻度なので、上の画面をキャプチャするのに苦労しました。でもなんとか証拠をゲット。
受信レベル(RSSI:真値)はやはり非常に低い(141)ですね。他の衛星と比べると1ケタ程度低いので、だいたい10~20dB落ちのレベルです。KiwiSDRは、SNR(真値)が16(=24dB)以上でないと捕捉しない仕様なので、なかなか画面に現れません。たまに現れてきても航法データが載っていないので復調できず、タイムアウトですぐに画面から消えてしまいます。なんとも不安定な受信状況…
でもまあ、なんとか尻尾は掴んでいるので「そこにいる」ということだけは実感できました。正式運用開始まであと3ヵ月。
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GNSS受信モジュールを試す(2) ATGM332D [GNSS]

GNSS受信モジュール第2弾は中華製「ATGM332D-5N-31」です。
ATGM332D-5N31_aitendo.jpg
aitendoさんで販売しています。メーカーは「中科微電子(Hangzhou ZhongKe Microelectronics)」という浙江省杭州市にある会社だそうです。初めて聞きました。受信チップは自社製の「AT6558」を使っているようなので、衛星測位についてはかなり技術力のある会社なんだと思います。モジュール自体は受信対応する衛星システムの組み合わせによって何種類かラインナップがありますが、aitendoさんで売られているのはGPS + Beidouの組み合わせのものです。まあそりゃ当然か…
このモジュールにはもうひとつ特徴があって、サイズとピン配置がu-blox社のNEO-7シリーズのモジュールと全くのコンパチだということです。データシートにも「u-bloxからそのまま置き換えられるよ~」とあからさまに書いてあります。
ATGM332D-5N31.jpg
モジュール単品の発売なので、別売りの変換基板に自分ではんだ付けする必要があります。SMAコネクタ用のランドはかろうじてありましたが、残念ながらその他の周辺部品用のランドはほとんど無いので、アンテナへの電源供給回路はチップ部品の空中配線で付けました。(かなり苦しい…) さらにバックアップ用電池とかPPS信号を光らせるLEDも付けたいところですが、これはとりあえず後回し。
ATGM332D-5N31_20180805.JPG
出力信号はNMEAがデフォルトのようなので、とりあえずNMEAモニタソフトをつないでみました。特に問題なくあっさりとGPSとBeidouが受信できました。S/Nの高さから見て、受信感度もけっこう良さそうです。
データシートにはみちびき(QZSS)にも対応してるような書き方がされていたので、ちょっと期待したのですが、衛星番号193/194/195は見当たりません。なんだ残念~と一瞬思いましたが、よく見るとGPSのところに33/34/35という見慣れない番号の衛星がいました。(GPSは32までのはず) 実はこれがQZSSの衛星だった、というオチです。スカイプロットの位置からしておそらくそうでしょう。このモジュール(というか受信チップ)はQZSSを「GPS衛星の一部」と見なしてNMEA出力する仕様になっているようです。
結果として、この「ATGM332D」は、みちびき(QZSS)が受信できるGNSSモジュールであることが確認されました。
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GNSS受信モジュールを試す(1) GYDFDMAXB [GNSS]

市販されているGPS(GNSS)受信モジュールや基板をいろいろ買っては試して楽しんでいます。そんなに高尚なものではなく、あくまで趣味のレベルですが…
手元にあるモジュール・基板がかなり増えてきたので、自分の備忘録代わりとして情報を整理しながら、ここでご紹介していきたいと思います。
まずは最近入手した「GYSFDMAXB」です。
K-09991.jpg
GPS受信機キットとして秋月電子で取り扱っています。受信機基板は太陽誘電製、受信チップは台湾Mediatek製の「MT3339」です。MediatekはAndroidスマホやタブレットのSoCチップセットメーカーとして知られてますね。
つい最近のファームウェアアップデートでみちびき(QZSS)3機受信に対応した、ということなので、今回買ってみました。
GYSFDMAXB.jpg
受信モジュール本体はパッチアンテナと一体になっていて、周辺部品も含めて基板に実装済みの状態です。これにピンヘッダとCR2032電池ホルダー(裏側)をはんだ付けするだけで完成です。出力信号はNMEAフォーマットのUART出力なので、USB-シリアル変換器(基板)を介してPCと接続してモニタします。まずは汎用的なソフトを使ってみます。
信号モニタソフト:NMEAモニタ for Windows
GYSFDMAXB_NMEA_20180805.JPG
GPSとSBAS、QZSSが受信できています。QZSSもちゃんと3機見えますね。
衛星番号193・194・195がQZSS、50がSBAS、その他がGPSになります。上の画面では受信機を屋外(ベランダ)に出した状態にしていますが、屋内でもそこそこの数の衛星をつかんでいたので、アンテナ一体型にしては受信感度は良さそうです。
GYSFDMAXB_20180805.JPG
次に、秋月の販売サイトにリンクされているMediatekの純正ソフト「MiniGPS」も使ってみました。こちらでもQZSSが3機ちゃんと見えています。こちらのソフトを使うと、NMEA以外にMediatekの独自フォーマットでも信号の扱いができるので、細かい設定をすることも可能です。


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みちびき2号機・4号機 送信再開 [GNSS]

6月初旬から信号停止していたみちびき2号機(QZS-2 PRN194)と4号機(QZS-4 PRN195)が、7/31夜に送信を再開しました。58日ぶりの復活です。ただし、衛星の運用状況を示すNAQU情報(2018415)によると、通常よりも送信電力を2dBほど落とした減力放送の状態は継続しています。
我が家でも久しぶりに3機状態で受信できました。

受信モジュール NEO-M8T(u-blox)による受信
NEO-M8T_20180802.JPG
L1C/A信号3つとL1S信号3つで6個の日の丸が並んでいます。

KiwiSDRによる受信
KiwiSDR_GNSS_20180802_.jpg
こちらも3機(Q193/Q194/Q195)受信できています。確かにQ194/Q195の受信レベル(RSSI)が他の衛星と比べて低めです。
KiwiSDRについては3号機(QZS-3 PRN199)も受信できる能力がありますが、まだ現れていないですね。前述のNAQU情報によると、3号機のL1C/A信号はまだ停止したままのようです。
そういえば、とある大学の著名な先生がご自身のブログで、市販の受信機やスマホでQZS-3が受信できない理由について、正確でない見解を述べておられるのを見つけました。真実を教えてあげたくてウズウズしますが、私のようなシロウトがプロの先生に意見するなど、恐れ多くてそんなことはできましぇん…ヘタレですみません。
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RSP1Aメタルケース換装 & SDR受信機大集合 [受信機]

今回はSDR受信機ネタです。
SDRplay社が出している安価な受信機「RSP1A」は筐体が黒い樹脂製なのですが、これをメタルケースに換装できるキットがRTL-SDR.COMから7/17に発売されました。
NEW STORE PRODUCTS: SDRPLAY RSP1A METAL CASE UPGRADE + PORTABLE ANTENNA SET
やはりケースがプラだと見た目がチープなので、手持ちの1台を換装すべく早速注文したところ、中国から本日届きました。
20180728-1.jpg
構成物はこんな感じ。
・メタルケース本体+ネジ類
・キャリーケース
・ポータブル7mロングワイヤーアンテナ(TECSUN AN-03L)
・SMA - ミニプラグ変換ケーブル
・VHF/UHF用ロッドアンテナ(SMAコネクタ付き)
メタルケース以外のオマケが充実してます。キャリーケースにすべて収納できるので、旅行などで持ち運ぶことを想定した構成ですね。これだけ揃って30ドルというのはお買い得な気がします。
20180728-2.jpg
換装作業は特に難しいことはありません。15分程度で終わります。
20180728-3.jpg
換装後の動作確認。ノイズレベルがちょっと低くなって聞きやすくなった気がする…(ちゃんと比較確認してないので、たぶん気のせい)
RSP1A_withMetalCase_20180728.JPG

せっかくなので、我が家のSDR受信機を集合させてみました。
20180728-4.jpg
写真左上から、AirspyHF+、RSP1(メタルケース)、RSP1A(メタルケース)、Funcube Dongle Pro+、RTL-SDR(R820T2)です。そして、サーバー運用中で動かせないので下で別撮影ですが、KiwiSDRです。
20180728-5.jpg
撮影後、元の位置に戻しました。狭い場所なので、なんだか「SDR受信機のヤマ」になってしまった…これだけ近いと相互に悪い影響が出てそうですね。置き場所を再考しましょう。
20180728-6.jpg
最後にシャック全景(の一部)。ゴチャゴチャで見苦しいのでちょっと恥ずかしいですが…
20180728-7.jpg


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DSPラジオキットをお試し [受信機]

最近、電子工作好きな人たちの間で「Radioberry2」とか「CentSDR」といったSDRトランシーバ/受信機の自作が流行ってますね。多くの人がブログなどで製作記事を書かれているのをうらやましくながめてます。私も作ってみたくてウズウズしてるんですが、製作用の工具や部材が手元に揃っていないのと、時間の確保が圧倒的に難しいということで、ポチる手をグッと我慢してるところです。もし目の前に製作キットが現れたら、仕事とか家の事とかそっちのけになること間違いなしw
こういう危険な気分をまぎらわすために、短時間でお手軽に製作できるDSPラジオキットを入手してみました。
★やさしい版★表⽰器付DSPラジオキット
K6955-E.png
上述した2つの本格的なSDRのようにFPGAチップとか単体ADCチップなどは登場しませんが、DSPチューナーチップを使うラジオなので、これも定義的には一応「SDR」の範囲に入ります。「M6955」というDSPチップで、すでに周辺部品も実装済のモジュール基板の形になってるので、ピンヘッダを差すだけで使えます。ラジオキットにしては珍しく短波帯もカバーしていて、しかも表示用液晶付きということで実用性がありそうです。Amazonなどで2000円以下で買える「HAPPY CS-106」というDSPラジオもこのM6955を使っているらしいです。(下記)
CS-106.jpg
では製作開始。付属部品は下記のとおり。いちおう中波用バーアンテナも小さいのが付いてますね。基板の足になるスペーサとかネジとか、ボリュームのつまみ、FMアンテナは付いてません。
20180721-1.JPG
回路図なども提供されていないようですが、基板のシルクに部品の定数が書いてあります。DSPチップ自体は入力端子が中波用・短波用・FM用と別れていますが、モジュール基板のほうで短波とFMが入力共通化されてました。
基本的には、基板のシルクに書いてあるとおりに部品を差してハンダ付けしていくだけなので楽チンなんですが、1点だけ、マイコンチップのハンダ付けがちょっとだけ難易度高いかもしれません。(下記)
20180721-2.JPG
ノイズ対策だと思いますが、このマイコンチップだけ基板裏面に実装するようになってます。44ピンのQFPなのでピン間が狭いです。先の細いハンダごてと細い糸ハンダを使ったほうが良いでしょう。基板の品質はそれほど悪くなさそうなので、私の場合は特にフラックスなどは使わなくてもキレイに付きました。
そして組立完了。最後のほうはちょっと疲れてきて作業のペースが落ちましたが、トータル4時間ほどで完成しました。基本的に外部アンテナだけを使おうと思っていたので、中波用バーアンテナは実装していません。
20180721-3.JPG
電源投入したところ、無事に一発動作しました。電源の取り方は3通りほど用意されていますが、ここではお手軽にUSB電源を使いました。短波帯はバンドごとに細かく分かれていて、ボタンを押すごとにバンドが切り替わる方式になってます。上の絵は夜のラジオタイランド日本語(9390kHz)を受信してるところです。ちょっとノイズっぽいですが、正常に受信できています。っていうか、アンテナ外しても受信できてるんですけど…
20180721-4.JPG
こちらはTFM@東京タワー(80.0MHz)を受信してるところですが、これもアンテナなしで受信できてしまいますね。(下記) 表示部の液晶には受信レベル(dBμV)も表示されますが、アンテナありとなしとで30dBほどの差があります。
20180721-5.JPG
こういう結果になることは半分予想してましたが、やはり基板の配線パターンとかアースパターンそのものがアンテナになってしまってるようです。これでは、強い局は何やっても受かるけど、弱い局は全く受からない状態になってしまいます。アースの面積を増やしてベタアースにするとか、ケースに入れて接地しないと本来の性能が出せない感じですね。(あとアンテナ入力部のシールドとか) この辺りはいろいろいじれば改善できそうです。
あと、このラジオキットはマイコン搭載ということで、自分でファームウェアをいじってカスタマイズする、というもくろみも実はあったんですが、使ってるマイコンが聞いたことないメーカー(ABOV社?)のものだったので、ちょっとあてが外れました。いちおう8051コンパチらしいけど、開発環境をそろえるのが難しそうなので、こちらはちょっと断念かな…
まあ、ラジオを「自作」するのは今回がほぼ初めてだったので、小手調べという意味合いでは作って良かったと思います。というわけで、次の目標は本格的なSDRキットですね!(あれ?)
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u-center バージョンアップ [GNSS]

今回は備忘録的な記事になります。興味のある方はだいぶ限られそうな感じ…
u-blox社のGNSSモジュールの評価用ソフトである「u-center」がいつの間にかバージョンアップしていました。
今まで私が使っていたバージョンはVer.8.29でしたが、いきなり番号が飛んで先月初めに「Ver.18.05」となり、さらにいま確認してみたら最新版はすでに「Ver.18.06」になってました。どうやらバージョン番号の命名方法が変わったらしく、リリース時の「年2ケタ.月2ケタ」を表すことになったようです。したがって最新版は2018年6月リリース、という意味合いになります。
今までソフトのバージョンなどはあまり気にしてなかったのですが、リリースノートで変更点をよく確認してみると、私が興味を持っている「みちびき(QZSS)」関連でもいろいろ変更追加されていることがわかりました。

[QZSS サブメータ級測位補強サービス(SLAS)関連の変更]
・QZSS L1-SAIF信号(古い名称)変更 ⇒ L1S信号 (すでにVer.8.29で変更済)
・L1S信号の受信データ復調
・UBX-CFG-SLASコマンド/UBX-NAV-SLASメッセージ追加

この他にも多数変更があり、正直言って内容がよく理解できていないものばかりなのですが、おそらく今年末に新しく発売開始される予定の「u-blox 9」シリーズのGNSS受信モジュール/チップに向けた対応を順次行っているものだと思われます。

手持ちの受信モジュールNEO-M8Tで新バージョンを動かしてみました。下の画面はVer.18.05のソフトです。Ver.18.06でもほぼ同じ動作でした。
UBX-NAV-SAT_20180626_.jpg
画面の右側に各受信衛星の受信レベル(C/N)が出ています。この中に日の丸が2個見えますが、これがみちびき1号機です。以前のバージョンでは1個のみの表示でしたが、L1C/A信号とL1S信号で別々に表示されるように変更されたようです。現在、2~4号機は信号停止中のため受信できませんが、再開されれば2号機と4号機も受信できるようになるため、日の丸が合計6個並ぶことになるはずです。(3号機はNEO-M8Tのファームウェアが非対応のため受信不可)
画面左側はUBX-NAV-SATメッセージ(各衛星の状態)が表示されています。一番下にみちびき1号機が見えます。以前は「Q1」表示でしたが、「QS1」表示に変更されています。

UBX-RXM-SFRBX_20180626_.jpg
こちらの画面の左側には、RTK測位に使用できるrawデータの一部(UBX-RXM-SFRBX)が表示されています。ここにもみちびき(QZSS)の表示が見えます。L1C/A信号に加えて、L1S信号の復調データが表示されるようになりました。L1S信号はサブメータ級測位補強サービス(SLAS)のための信号ですが、データを処理できるハード/ソフトがかなり限定されるため、ここではデータをながめるだけしかありません。

UBX-CFG-SLAS_20180626.jpg
UBX-NAV-SLAS_20180626_.jpg
上の2つの画面の左側は、サブメータ級測位補強サービス(SLAS)関連で新たに追加された設定コマンドUBX-CFG-SLASとメッセージデータUBX-NAV-SLASです。しかし、受信モジュールNEO-M8Tでは非対応のため、設定しても何も反応せず、データも表示されていません。前述のとおり、発売開始直前となっている次世代の「u-blox 9」シリーズからの対応になるものと予想されます。
できることなら、現在の「u-blox M8」シリーズのNEO-M8T/M8Pでもファームウェア更新で対応してもらいたいところです。みちびき3号機(QZS-3)受信可能の対応もぜひぜひ!!
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スモールループアンテナ(3) フラフープループ並列化 [アンテナ]

前回の記事からの続きです。約3ヵ月ぶりになりますが、KiwiSDR用のアンテナとして使用しているフラフープループアンテナの性能改善作業です。今回は、フラフープをもうひとつ追加して「ループの並列化」を行いました。
理論的には、ループの数を増やすと、アンテナゲインが上がりノイズフロアが下がる(つまりS/N改善)効果があるようです。それを実際に体験すべく実験してみました。
参考サイト(1) Wideband Active Small Magnetic Loop Antenna
参考サイト(2) Active antenna overview

DSC_0106_.jpg
今回はこちらのフラフープ(直径80cm)を使用します。ちなみにこのフラフープは「アルインコ(ALINCO)」製です。無線機メーカーとして有名ですが、フィットネス事業なども手掛けており、多角的な事業展開をやっているようです。なんか意外な感じ。
DSC_0101_.jpg
アンテナエレメントとして使うのは、100円ショップとホームセンターで買ってきたアルミワイヤです。今回は線径がちょっとだけ太い100円ショップのほうを採用します。このアルミワイヤをフラフープの中に通していきます。フラフープのパーツは中が貫通していないので、ドリルで穴を空けました。パーツは16個もあるので、地味に大変でめんどくさい。
DSC_0104_.jpg
こちらはアルミワイヤを通す前の仮組立状態の絵です。ワイヤを外に引き出すためのジョイントボックスを付けました。16Φのサイズがジャストフィットします。
DSC_0016_.jpg
上の絵のように実際に配置してみました。上のほうが現在運用中のフラフープ、下のほうが今回追加したフラフープです。文字通り並列(パラレル)接続で、各ループの出力を同時にヘッドアンプ(BCL-LOOP13rev2)に入力しています。クロスカップルドループ(Cross Coupled Loop)の形です。
実際に受信してみた感触ですが、悪くはなさそうです。というか、あまり良くなった感じもしない…とりあえず改悪にはなってないので、しばらくこのまま様子を見ることにします。暑い季節になって階下の古いエアコンがガンガン動き出したので、ノイズフロアが上がってちょっと定量的な評価がしにくい状況になっています。また後日にタイミングを見計らって、詳しい性能比較をやってみたいと思います。ひとまず今日はここまで。
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アンテナ ノイズフロア比較 [アンテナ]

最近、我が家のBCL受信でメインに使っているアンテナ(80cmフラフープループ+BCL-LOOP13rev2)のノイズフロアが上がり気味だったので、各部の点検とゲイン再調整をしてみました。雨ざらしで使ってるので、端子の腐食で接触が悪くなっていたのが原因だったようです。端子をつなぎ直して養生し、ついでにアンプゲインを少し絞り気味に再調整することで、なんとか元のノイズフロアに復活しました。
夕方のRadio Kuwait(15515kHz)を受信してみたのが下の画像です。
受信機:Airspy HF+
ソフト:SDR-Console Ver.3.0β2

アンテナ(1):80cmフラフープループ + BCL-LOOP13rev2.0
ノイズフロア:-120dBm付近
SNR_BCL-LOOP13rev2.JPG

他のサブのアンテナとの受信比較もしてみます。

アンテナ(2):1mアルミパイプ三角形ループ + BCL-LOOP10
ノイズフロア:-120dBmよりわずかに低い
SNR_BCL-LOOP10.JPG

アンテナ(3):303WA-2 ホイップアンテナ
ノイズフロア:-110dBm付近
SNR_303WA-2.JPG

というわけで、少し恣意的な結果ではありますが、磁界成分を拾う微小ループアンテナ(1)(2)のほうが、電界成分を拾うアンテナ(3)よりも10dBほど低いノイズフロアになっています。これは、ローバンドなど他の周波数帯でも同じような傾向です。
これだけ見ると、ノイズが10dB低いループアンテナのほうが圧勝のような印象ですが、実は肝心の信号レベルも数dB下がっているので、S/Nとしてはさほど大きな差があるわけではありません。
確かに、今回のような夕方のハイバンドでは、ループアンテナのほうがS/Nが良く、了解度が勝っていますが、逆に深夜のローバンドに関しては303WA-2のほうがループアンテナよりも信号ゲインが高くなるので、たとえノイズフロアが高くても、S/Nとしてはわずかに上回り、了解度は303WA-2のほうが良くなります。
アンテナの形式として、微小ループのような磁界成分を拾うタイプのほうが性能的に有利、と一般的に言われており、理論的にも確かにそのとおりなのですが、実際にはいろんな視点で細かく見ていくと、一長一短があることがわかります。
このことはKiwiSDRサーバーを公開するようになってから、かなり痛切に感じるようになりました。長中短波帯(~30MHz)全部をまんべんなくカバーする受信環境を作るのは意外と難しくて骨が折れます。いやあ、奥が深い。でも面白い。
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KiwiSDR専用受信ソフト"directKiwi" [受信機]

休日の今日、アンテナ工作の続きでもやろうかと考えていましたが、外はあいにくの雨。梅雨の季節に入っているのでしかたないですね。室内でおとなしくしています。

今回は、KiwiSDR専用の受信ソフトを見つけましたのでご紹介しておきます。
directKiwi
作者はフランスのlinkzさんという方のようです。ソフトは上記サイトからダウンロードできます。現時点の最新バージョンはv.3.63です。
directKiwi_363.JPG
受信画面はかなりシンプルです。サーバのURLと受信周波数、受信モード設定、Sメータぐらいしかありません。KiwiSDRには各種受信設定パラメータをURLの1行で直接指定できる機能がありますが、それを利用したソフトだと思われます。使い勝手は…正直言うとあまり良くないかもしれません。受信周波数や受信モードを変えたい場合には、いったん切断(disconnect)して接続し直す必要があります。

このソフトの一番の特徴は、画面にサーバリストがあることです。周波数とモードを入力した状態で、受信したいサーバ名をダブルクリックするとすぐに受信が始まります。また、サーバリストは下の"CLICK HERE TO UPDATE"を押すことで最新版に更新することができます。sdr.hu(kiwisdr.com/public)に登録されている全てのKiwiSDRサーバにアクセスして、使用可能なサーバを自動的に調べてくれます。(200局前後あるので数分間待たされるけど)

さて、このソフトを使う意味がどれだけあるかと言われると…ちょっと疑問ですが「動作を軽くしたいからウォータフォール画面はいらない」とか
「同じ周波数を長時間ウォッチする」という用途であれば使い道はあるかもしれません。スクリプトなので、腕のある人なら自分でいじって改良するということもできそうです。

[インストール方法について]
directKiwiは、ソフトとは言っても実体はPythonスクリプトなので、単体では動作しません。Python本体を別途インストールする必要があります。この辺は慣れていない人にはちょっと敷居が高いかもしれません。いちおうインストール方法は上記サイトの下のほうに書いてあります。あるいはダウンロードしたzipファイルの中のREADMEファイルにもあります。
最低限注意することとして、Pythonは"Python 2"と"Python 3"の2系統がありますが、古い"Python 2"のほうでないとdirecitKiwiは動作しないので気を付けてください。"Python 2"の最新バージョンは2.7.15です。
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